ドーム型の部屋の中、一体のガイコツが立っていた。

​ガイコツは、こう言った。

​

 

コイツ、このままいって死ぬの。

オレみたいに死ぬ。

​

死んだら何も残らない。

オレが死なせたいわけじゃなくてコイツ、勝手に死ぬ。

 

「死ぬ」っていうの意識しないとコイツ、好き勝手やる。

だからオレ「死ね」って言ってる。

「死ね」って言葉、届いてるけどコイツ誤魔化してる。

 

今までいっぱい「死ね」って言った。

コイツ、気付いてないけど死ぬ場面は今までにいっぱいあった。

 

それなのにさ、その度に誰か助けにくるんだよ。

ま、なんだかんだでコイツ、死ぬ気もないけどね。

​

今度は誰も助けてくれない。

お前、死んだほうがいい。

​

ガイコツとオレは同じ魂？

オレが死んだらお前だって困るんじゃないの？

​

 

オレはお前じゃない。

​

​

じゃぁお前、誰だよｗ

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​

じゃあオレは……誰、だ？？

オレ、は…？誰？？

​

あ、闇。オレは、お前の闇。

​

​

ダークサイドの住人？

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そんなもんじゃない、もっと下の……

え、ダークサイドって…何？？？…まぁいい。

 

闇の住人、まだいっぱいいるけどね

なんかね、闇の住人、だんだんと減ってるのよ。

オレも、もう減ってなくなる。

 

この前、別なパーソナリティに会っただろ？

そのとき別な闇が一人減った。

闇、せっかく増やしてんのになぁ～。

 

闇はね、悲しむと増える。

思ってることが上手くいかない、とか、雨が降る、とか、いちいち悲しくなることが積み重なって、闇が増える。

 

この部屋は、悲しみの部屋。

 

オレ、もうすぐいなくなるけど

お前が悲しんだら、また別な闇が入居すんの。

 

「死ぬ」「死ね」っていうのは

「悲しみに暮れすぎて、いずれこのままだとお前死ぬぞ」

って教えたかった。

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​

え、じゃぁそれって親切じゃん。

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​

そうなのか？

ま、オレはもういなくなる。

​

 

ありがとう。と言ったら一応、ガイコツには伝わったみたい。

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俺、ネガティブ過ぎたな、ホント。

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