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幼児退行

幼い頃の抑圧が

無意識に自己実現を​禁止する

よくみなさんから言われるのは「昔を思い出すのはちょっと怖い」

あなたもそのように思うのかもしれません。

 

でも潜在意識はあなたのその時の限界をちゃんと知っていて、おそろしげな無茶ぶりをしてくることはなく、今のあなたが乗り越えることができる記憶から、順番に思い出させてくれます。

かつての悲しみを理解に導く、それが幼児退行です。

K​さん  男性

小学校低学年のとき、Kちゃんの一家は山村に引っ越しをしました。

転校生へ向けられる目は始めは好奇心に満ちたものでした。

やがてときが経つにつれ一人から「嫌い」という言葉が出始め、それは次第に組織だったものに変わっていきます。

 

Kちゃんは、とても自由な精神の持ち主で、みんなと息を合わせるのは苦手な子でした。

学校で列に並んでいる最中に、脇のほうに見えた生き物に目を取られ、ふらっと列から外れます。

列から外れたことに浴びせられる何人かの生徒からの非難、息が詰まる思いでその場にいました。

 

ある日、学校の廊下で上級生がKちゃんに「生意気だ」と言いました。

3人がかりで袋叩きにし、しまいには「上級生に逆らった」と職員室に連れて行かれました。

先生は上級生の言い分を信じ助けてはくれず、そしてKちゃんの身も凍るような思いには誰も気づきません。

 

「学校は信じない」

本来の良し悪しを判断をする先生が、暴力よりも集団の訴える無難な選択肢に傾いたこと

小さなその子がそのやり方に感じたことは『憎しみ』と『諦め』であり、その後、何ごとも諦めて見るようになりました。

 

「親も生活に追われ、子どもの微妙な心境の変化には関心を払わない」

「大人には本質が見えていない、悪事に唇を閉じる」

「みんな生きるために必死で、目の前の不道徳を見逃しながら言い訳をして生きている」

「すべてが滑稽な光景に思える」

「美しい景色に住む残酷な人たち」

「世の中は残酷で嘘つきが勝つようなところ」

 

イメージで当時を客観視したとき、大人のKさんにこの出来事はそのように理解されました。

 

「あの時、爆発することを覚えていればよかった」

「そうすれば、鬱々と腹にこもらせるような人生ではなかったかもしれない」

 

そして当時のKちゃんに向けてKさんは言いました。

「彼らは吟味してあなたの話を聞いてはいない」

「不自然な反論をされた時は、あなたの言ったことは実は正しいんだよ」

【Kさんより】

当時は親も会社経営の関係でピリピリしていました。

家庭内がギスギスしていて、子どもの意思尊重ということもありませんでした。

規範や親、一般論の押し付けに、無意識に拒絶反応を示していたんですね。

この頃のことは覚えていましたが、普段意識することのない部分でした。

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