※この物語は前世退行セッションを元にしたフィクションです
仕事で、主張したり反対意見を言うことができない。
「外に出せば嫌な思いをする」
だからしたくない、という回避なのか。
わからなくても、できなくても、物怖じせず晒せる自分であったらいいのに。
以前、観光で行った神社の境内に座っている男性がいた。
厳つい顔立ちの豪快そうなその武将は
あぐらをかき一人ニヤニヤ笑っていた。
どうやら、戦を楽しんでいる模様。
武将は、田舎にしてはそこそこの家に住み
妻子と穏やかに暮らしていた。
ところがある日
家に帰ったら妻子が殺されていた。
初めは動揺したけれど、時代が時代。
人が死ぬこと自体、驚くことではなかった。
「そうか、そういう手に出たか」
「こういうこともあるんだな」
そんなふうに
身内を失ったわりに淡々としていた。
この武将は、味方側の男に嫉妬されていた。
良い家柄の女性と結婚したこと
上役に目をかけられていることを同僚からやっかまれ
「なんでお前が??」とあからさまに言われていた。
お嫁さんをもらったからって、なんら変わりはしないというのに。
そう思いながらも、ちょっと優越感はあった。
そんな豪胆な武将にも、死が訪れる。
戦の最中、まあまあ蹴散らしていたけれど
槍で背中を刺され落馬し、最期を迎える。
地面から、空を眺めてこう思う。
「よくやったな、こんなもんかな」
「あるがまま好きに生きた、いい人生だった」
「首くらいくれてやる」と腹をくくり
身内が殺されようが、自分が殺されようが
「そういう時代だから」と受け入れていた。
死は目前
でも人生に悔いはなく、晴れやかな気持ちでいる。
全てには流れがあり、流れに逆らって生きることはできず
その中、あるがまま生きていけばいい。
武将は、そう知っていた。
しかし
身内を殺されたり、あからさまな態度をとられたり
それなのにどうして、そんなに鷹揚でいられるのだろうか。
すると武将はこう言った。
全ては流れなんだ。
だから、本当にいいんだ、そのままで。
嫌な思いをしたくないって、そんなに思うことはない。
あまり頭で考えるな。
目指すとこだけ考えて、後はあんまり気にすんな。
当時、一人達観して飄々としていたから、上役に可愛がられた。
それを周りは面白く思っておらず、あからさまに態度に出していた。
でも、そんなの眼中になかった。
批判など、そんなのしょっちゅうだから、気にしていられない。
我が道、お勤めを果たすことに集中していたから、言われて嫌ということもなかった。
周りは「こうあるべき」と主張が激しいというか。
最終的に「こうありたい」がブレなければ、些末なことは気にすることはない。
女社会、大変だね。
でも、悔いなく生きていければ、それでいいんじゃないかな。
《感想/40代女性》
確かに、そこがブレるから影響されやすい。
嫌だなと思っていたけど
今「やりたい」と思えることをやっていけばいいんだ、と思った。
しかし、前世はまた男なんですね…
(以前の前世退行も男性でした^_^)