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執筆者の写真カトウ

今を生き、全てに中庸であれ

前回の記事

《胎内記憶と不安のコード》の続きです。


前世でこんなことがあったから

今生ではこんなふうに生きる


そういう、前世記憶から胎内記憶へバトンタッチする瞬間が、人にはあります。


生きる目的とは、大抵は前世でやり残したこと。


前回の胎内記憶に繋がる前世の記憶とは?




※このお話は、前世退行他、複合セッションを元にしたフィクションです。



古い時代、チベットの山のふもとで

子どもたちに説法をしている男がいた。


布を巻いただけの衣装にボサボサの髪

混血の顔つきに茶色の目


カミュという名のその男は

アドリア海から東に向かってやって来た。


旅をして、辿り着いた先で説法する。

そこには良いも悪いもない。

今感じたことを、ただ伝えていた。


旅に出る前は、妻子と暮らしていた。

何にも囚われない、子どもたちの無邪気な笑顔のある日々。

そんな中、みんなで楽しく暮らしていた。


だけど、戦で家族を失った。

家族を守れなかったことを男は悔やみ

それからいろんなことを考え始め

何が答えなのか、わからなくなるほど考えた。


考えすぎた末、何かが振りきれた。

「同じ過ちを繰り返さぬよう」と

自分の思いを伝え歩く旅に出た。


東へ、東へと向かっていき

最後に辿り着いたのは、日本だった。


最期の日は、たくさんの子どもたちに見守られていた。

老衰で亡くなる男に

子どもたちが口々に「ありがとう」と言っている。


そんな中、男は「やりきった」と思っていた。


男は、ここまで何度も生まれ変わった。

そして前世の何代も、説法し続けてきた。


満足で亡くなるこの日まで経験したことは

苦しみだけでなく、充実感と楽しさもあった。


人の温かさ、自然のありがたみ

そして

人は一人では生きてはいけない、ということ。


降りた時代は、今とあまり変わりなく

宗教や、力による支配、地域社会など

いろんなものに束縛された。


だけど

人が生きるって、そうじゃないんだ。


どうやったら、自分の気持ちを解放させられるのか?

誰のためでもない、自分が幸せになっていい。

そうすることで、もうここに転生してこなくていい。


そう伝えては、自分も一緒に学んだ。


前世と繋がりのある魂は、今の奥さん、お袋、親父。

みんな、私の説法を聞いていた子どもたち。


奥さんが今の人生を選んだのは、私を看取るため。

お袋と親父は、解放するため自分で選んだ。

「もう身を粉にしなくてもいいんだよ」と。


とても難しいことを設定して、私はこの世に来た。

だから胎内記憶も、わざわざ難しいところを選んだ。


そして、十分やりきった。

だから今生ではもう、人のためには生きたくない。


何ものにも、囚われてはいけない。

自由であれば、もう生まれてこなくていい。


人は、記憶も含めて、集団の規律など、いろいろ背負って生きていく。

他人の思いでも、まるで自分の思いのようにして生きていかなければならない世界にいる。


だからお互いを尊重し

お互いの領域に入らない生きかたが大事。


今を生き、全てに中庸であれ。

動じない生きかた、それを貫き通せ。


全ては今であり

今があるから未来も過去もある。


誰にも束縛されず、個であれ。

人は、それだけでいい。


自分を大切にすること

それが自由。




前世の男性のメッセージが終わると

意識は時間を移動して行った。


辿り着いたのは、さっきの母親のお腹の中。

意識はもう、胎児の自分のところに戻っていた。


お腹の中、温かい。

不安だらけだったお腹の中の環境は

さっきとはすっかり変わっていた。


今感じているのは「居心地がいい」

ただそれだけ。


母親って、こんなに温かかったんだ。



 


《セッション後 Kさんより》


前世の男性は辛かった中、逃げずに受け止め、抱えてきたんですね。

いろんな人との出会いによりいろんな学びがあり、自分は前世のその人たちのお陰で生き、守られてきたとわかりました。

そのことに、ただ、ありがとうだけです。


自分の信念は『中庸』『中今』(なかいま)

今を、中庸で生きることが大事だと思っています。


自分の起源はその時代であり、だから古代の遺物が好きなんだな、とも思いました。


生まれる前に自分の決めてきたことを思い出しました。

人を助けることはいっぱいやってきたから、今生は人を助けることでなく、自分が楽しく生きること。ただそれだけだ、ということを。



 


ただ、楽しむ。

人生で必要なことは、実はそれだけ。


魂が喜ぶことをすれば、そこには光の柱が立つ。

その光につられて、周りもどんどん光り始める。


だけどその境地に至るため

あえて難しい母体を選んでいたり


学びの道は、決して楽ではないですね。


ここでセッション終わりと思いきや

Kさんの深い意識は、まだご本人に伝えたいことが残っていて


続いて、インナーチャイルドのセッションが始まりました。


やって来たのは、傷ついたチャイルドではなく

スピリットガイドのチャイルドでした。


Kさんは男性ですが、ガイドのチャイルドは女の子。

どんな人でも内面は、男性も女性も関係ないのです。



続きは次の記事で。

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