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執筆者の写真カトウ

からまった紐をほどくとき



いろんな人たちのいろんな悩みを今までずーっと聞いてきて


仕事でうまくいかないとか

生きづらいとか

悲しいとか

頭にくるとか

先が心配とか


みなさん、あれやこれや、あるわけなんですが


その悩みのもっと前からある別の問題が原因だったりすることも、実は多くて。


別の問題、それは、どうも見えにくい。



例えば、うちの話なんですが。


夫は、独身時代に飼っていた猫を、結婚式の直前に亡くした。


まさかペットロスで悲しみに暮れる人と生きていくことになるとは、当時の私は夢にも思っていなかった。

夫は新婚旅行もうわのそら、そして新婚生活はダウンストリーム気味に始まった。


ペットロスは、回復に時間がかかるとなんとなくわかっていた。

だから私は、時の氏神に全てを委ねることにした。


だけど、夫は10年経ってもペットロスから解放されることはなかった。

その間、心はどんどん沈んでいった。

精神を病み、飲まないと宣言していたお酒もいつしか毎日呑むようになった。


実は夫には、結婚前から抱えていた別の問題があった。

夫は、悩みを打ち明けるというやりかたを知らなかった。

そして夫が自分を責め続け一人で抱えていたことを、私は知らなかった。


夫のペットロスの悲しみは、それももちろんあるけれど

大元の原因を見ないようにするための一つの手段でもあった。


悲しみに暮れることで、そっちを見なくて済む。

これは確信犯でもなんでもなかった。

無意識に、心を守るためにそうしていた。


だけど、長く悲しみに暮れ続けたら、心は確実に蝕まれる。

慰めのためのお酒は、心の病を加速させた。


夫の過去から持っていた問題に気づいた頃には、家庭はぐちゃぐちゃになっていた。

先も見えなくて、行動計画も立たなかった。

次第に、子どもに影響が出てきた。

パニックに陥ることもあった。


ここで私自身が、夫婦の問題よりも前にあった

『自分の過去』に向き合わざるを得なくなった。


自分自身の、過去にできた心のからまりを解く作業からやり始めた。

幼少期、前世、そして別な過去、そんなふうに行きつ戻りつした。

自分の記憶、インナーチャイルドや副人格たちと、痛々しいほど向き合った。


ある程度、自分のことをやったところで

『夫の過去』に取り組み始めた。


順を追って、夫の心の中の絡まった糸をほどいていった。

するといつしか、ペットロスという問題は、勝手に解決していった。

仕事の悩みや他の問題にも、囚われなくなっていった。


「死んだ=存在の全滅」

悲しみに暮れていたときの世界の見え方は、これ。


今は「死んでも存在は不滅で、いつかまた必ず会える」

過去に向き合うと、世界の見え方がガラッと変わった。



昔、ほどきそこなった糸はいつか

どこが始点かもわからなくなるから、あなどれない。


問題がどんどん大きくなったり

道の起動がそれていったり

違う話にすり替わってしまったり

嫌なタイムリープみたいになったりする。


今現在の問題を解決したいのならば

先に過去の絡まりをほどいていく。


心の糸の絡まり、始点は必ずどこかにある。


過去が収束をみれば

たった今の「困った」は勝手にほどけていく。



また、未来のことが心配ならば

一つ一つ過去にけりを付け、外からもらった固定観念に気づいて、感じる心を取り戻せばいい。


今ここにある有り難いものが何なのかを一つ一つ見つけて、知って

それを感じられたら、不安も心配も減っていく。



今の問題、実は違う原因が元かもよ。


「原因を見つけてみたい」って気持ちになったら

いつでもご相談ください。

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