わかりようのないもの
- カトウ
- 6月24日
- 読了時間: 3分
更新日:3 日前

「不安なんです」
夏至の前後、なぜか毎年同じ相談が集中するのです。
不安で寝付けないとか、同じことを何度も考えちゃうとか。
毎日毎日、その繰り返しで
「頭から考えごとが離れないんです」
もうね、生きづらいこと、このうえないわけです。
脳科学的には、この原因はたった一つで
確実性のない事柄に、脳が無理に確実性を作り出そうとしているから
考えては振り出しに戻り、そしてもう一周、また一周…
『わからないことに、わかる理由を作ろうとしている』
いや、これって不可能ですよね。
例えばね…
・私の言葉で、あの人は気分を害したのでは?
・「変な人」という目で見られたのでは?
・この状況を言ってもわかってもらえないの、どうして?
他人の感情や思惑は、どんなに考えても実際のところどうなのかは、相手しかわからなくて
直接聞けたら一番いいのでしょうが、大抵そういう環境でなかったりしますし。
脳は、わからない状況を嫌うという特徴があります。
知らない、わからない局面に出くわしたとき
危険信号を発する領域、扁桃体が活発になり、激しく不安を生み出します。
※扁桃体… 瞬時に安全か危険かを判断する領域。恐怖や不安を情報処理し、闘争・逃避などの反応を起こす。
これは、他人の感情だけでなく、どうなるかわからない将来のことを考えても同じです。
・仕事を辞めて経済面はどうなるんだろう?
・はっきりものを言って傷つけたらどうしよう?
脳は、あらゆる可能性を予測します。
なぜなら、少しでも安心感を得たいからです。
だけど確実性のないもの、わからないものの答えは、いつまで経っても出ないのです。
ぐるぐる考えがループする、それは次第に加速します。
暴走し止まらなくなったとき不安に苛まれ、心は追い込まれます。
こうなったときやるべきは、扁桃体のスイッチをオフにすることです。
扁桃体を落ち着かせる脳の領域(複数)を活発化させるさせることが大事になってきます。
簡単に言えば、リラックスです。
まずは、思考の癖をケアします。
「わかりようのないことは、わからなくていい」
そのように、自分自身に繰り返し言い聞かせます。
「オッケーなんだ~」という受け入れ感が、ちょっぴり必要です。
そして、リラックス方法を実践します。
人により合うやり方が違うので、合った方法を見つける必要があります。
好きなやり方、楽なやり方がいいです。
私は、眠れなかったり心が乱れてきたら、瞑想やよもぎ蒸しなどで整えます。
自律神経を整える物理的なアプローチは、あったほうがよいです。
第一目標は、安定した睡眠。
眠れるようになれば、自律神経も整います。
すると扁桃体的は「安全」という判断から「闘わずともよい」と落ち着きます。
次第に不安と距離ができ、心のバランスを保てるようになります。
不安は、被害者意識からくるものが殆どです。
自分の被害妄想に気づけたら、ちょっとずつ変わってくることもあります。
内観、大事です。
ただ、トラウマティックなものが潜在的にあれば、物理的にケアをしても、内観しても、不安の払拭が難しいこともあります。
そんなときは、ヒプノセラピーの出番です。
わかりようのないものは、わからなくで大丈夫。
だけどその『わかりようのないもの』を整理する方法が、実はあります。
ぐるぐる考えが巡って整理がつかず、もう限界。
そうなったら、いつでもご相談ください。