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執筆者の写真カトウ

手品師の業(ごう)



エスティメーションという技。



熟練した手品師は


カードを弾く音や、手の中の厚みで

戻したカードがどこにあるかわかるし


その束をシャッフルしても

再び引き抜くカードは意図せずとも同じカードになる。



これは、技と言うよりも


やっているうちに

いつの間にか鍛えられてしまうものだと


前に読み物で読んだことがある。



お弁当屋さんが

量らずともぴったり同量のご飯を盛れるのも


銀行員が

手触りで札束の過不足がわかるのも


奥さま方が

旦那の嘘を見破ってしまうのも



繰り返し経験することで、潜在意識に刻まれるものは


すべてがエスティメーションなんだと思う。



今生で身についたものなのか


それとも魂が、かつでどこかで鍛えられ

生まれつき持っていたものなのか。



エスティメーションとは、業のようなもの。


得意技でもあり


ときに本人を苦しめるものにもなる。



潜在意識に刻まれたものは


業(ごう)という形で

人生のあらゆるシーンを支配する。


その人にとって

いい意味にも、そうでない意味にも働く。



自覚的に駆使して良くできることもあれば


うっかり発動したり

自覚なく発動したりして、苦しむこともある。



いずれにせよ

うまくその業を活かせられたらいい。


苦しんだとしても

その末に理解があったら儲けもの。



業はね


一発解消すればいいってもんじゃない。



そんな自分を許すこと


そんな出来事を受け入れることで


人生を豊かにできる。



だから、人によっては


その業を持ったまま


それを得意技にしたり、武器にしたりして


自分や人々の笑顔のために使えたらいいんだと思う。



手品師の業は


うまく使えば笑顔に繋がるし


使い方を間違えば、詐欺になる。




どうして自分がセラピストをしているのか


時々、自問自答する。



後付けの理由はいくらでも見つかるけれど


本当のところ

どうしてなのかは、はっきりわからない。



ただ

どうも身についてしまっているなにかがある。


これも

一つの業なんだろうと思う。


良くも、悪くも。



業のおかげで

みなさまに会うことができていて


業のおかげで

笑ったり、泣いたり、怒ったりしていて


業のおかげで

人生、とってもエモーショナル。



この仕事、大好きです。



2020年は、ホントにすごい年だったね。


ちょっと早いけれど

来年も、みなさまにお会いできることを心待ちにしています。



って…

一応29日(火)までは営業してますけれどもね^_^


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