カトウ2017年6月15日読了時間: 3分せいぜい(精々)※この物語は、前世退行、胎内退行を元にしたフィクションです。 古い時代の日本、町の中を歩く女性がいた。 名前は「千代」 大人びた着物、結い上げた髪には赤いだんごのついたかんざしをしている。 このかんざしは、貰ったもの。 とても大事なものだから、いつもは使わない。...
カトウ2017年4月1日読了時間: 3分罰と歌姫※この物語は前世退行とサブパーソナリティセッションを元にしたフィクションです。 夫と別れ、その後はずっと一人でやってきた。 それが当たり前みたいに、がむしゃら生きてきた。 でも、初めて思った。 「一人になるってこういうことなんだ」って。 大きな病気を患い、入院、手術。...
カトウ2016年10月1日読了時間: 3分フリー・ステージ※この物語は前世退行、胎内退行を元にしたフィクションです。 昔、ドーバー海峡あたりで起きた出来事。 ドレスの裾を両手で持ち上げ、砂浜をハイヒールで歩く女性がいた。 金色の長い髪をボリュームいっぱいに編み込み、豪華なアクセサリーを身につけている。 イヤだ。 全部取りたい。...
カトウ2016年8月10日読了時間: 4分囚われの想い※この物語は前世退行を元にしたフィクションです。 酒場のカウンターで飲んだくれている男が、不機嫌そうにこう言った。 「ダンスを踊って金を稼いでこい。」 盛り場に10歳の黒人少女がいた。 振り向きもせずそう話すのは、少女の父親。...
カトウ2016年7月8日読了時間: 4分The gateway※この物語は前世退行を元にしたフィクションです。 最近、ちょくちょく過呼吸に苦しんでいる。 原因が何かは、よく知っている。 どうして自分はこんなことを続けるんだろう。 多分それは、できるようになりたいことがあるから。 でも、もう限界。コーチと合わない。...
カトウ2016年6月7日読了時間: 3分通り過ぎる愛※この物語は前世退行を元にしたフィクションです。 ドイツの中心地から遠く離れた場所。 カラカラに乾いた広大な土地に、ぽつんと一軒の家があった。 家の前には真っすぐな道がある。 道は、はるか遠くに見える山並みと、その向こうにある町まで続いている。 道の上に立つ一人の少女。...
カトウ2016年5月15日読了時間: 4分たった一つだけやり残したこと※この物語は前世退行、胎内退行を元にしたフィクションです。 大昔、何百年も前。 南アジアの小さな町の中、痩せた初老の男が歩いていた。 せっかく久しぶりに町に来たのだから、少し町を巡ってみようかな。 ふらりと散歩でもするような感覚で、町を歩いた。...
カトウ2016年4月17日読了時間: 4分許されざる者※この物語は前世退行を元にしたフィクションです。 体が痛い。ここしばらく、刃物を突き立てたような痛みが続いている。 胃のあたりには、グルグルと渦巻く何かに飲み込まれそうな、おかしな感覚がある。 仕事も何もできたものじゃない。...
カトウ2016年4月12日読了時間: 5分ミコノス島のミコノスさん※この物語は前世退行を元にしたフィクションです。 昔、1200年台、エーゲ海に浮かぶミコノス島のお話し。 高台にある真っ白い長く続いた塀の上、一人の男が目の前の風景を眺めていた。 目の前は空、下には海。きつい坂に添って真っ白い家々が立ち並ぶ。 今は自由な時間。...